JO1新曲「your key」がアニメ「七つの大罪」OPとして精度高い理由

音楽

2023年秋アニメとして放送開始した『七つの大罪 黙示録の四騎士』
2024年1月から新主題歌として、グローバルボーイズグループJO1の「your key」が決まった。

アニメオタク兼JO1ファン(通称 JAM)である自分としては、
アニメ主題歌として非常に精度の高い楽曲だと感じており、いずれのファン目線でもとても嬉しいものとなった。

本主題歌をなぜ精度が高いと感じたのかを記載していくのだが、
そもそも「アニメ七つの大罪?」「JO1?」とご存じない方向けに公式サイトリンクを記載しておく。

どちらもとても魅力的な作品・グループなので、またどこかでお伝えしたい。

アニメ『七つの大罪 黙示録の四騎士』
TVアニメ『七つの大罪 黙示録の四騎士』公式サイト (7sins-4knights.net)

JO1
JO1 OFFICIAL SITE

それでは本題に。

夕方枠アニメの主題歌を担当するリスクとは

『七つの大罪 黙示録の四騎士』は毎週日曜午後4:30~放送している。

まずアニメ主題歌としての良さを語る前に、夕方枠アニメに関わるリスクを考える。
主題歌を担当するということは、メリットも多いが反面リスクもある。

アニメはだいたい「朝枠」「夕方枠」「深夜枠」の大きく3つに分けることが多い。

・「朝枠」は大半の人間が通るであろう某魔法使いや戦士、少年漫画やモンスター系など
・「夕方枠」は漫画原作の人気作品がアニメ化すると多くがこの枠で放送される印象
・「深夜枠」は少しコアファンが見るような作品や、アニメオリジナル等が放送される

この3枠の中で一番多くの人の目に触れる枠はどれか、おそらく「夕方枠」ではないだろうか。

何げなくテレビをつけて流している人
子供が見ている横目で見る人
最近話題になっているから興味本位で見る人

さまざまだが、アニメや作品に対してフラットな層が集中できる環境下で一番アニメを目にする時間帯だと思っている。
(「朝枠」はフラット層からすると集中さに欠ける)

つまり、夕方枠アニメのOP・EDを担当するということは、
アーティストからすると自分たちを知らない多くの方に知ってもらえる機会であり、自分たちの第一印象が決まることにも繋がる。

一方で、放送アニメが人気作品であると尚更アニメや作品自体のファンが多く存在するため、
特にファンからすると、楽曲の良し悪しでアーティストの印象が変わる

特に深く知りもしないアーティストに対して、簡単マイナスの印象を抱くことがあるのだ。
これがアーティストにとってのリスクである。


邦ロックバンドとアイドル楽曲の特性の違い

次に、アニメ主題歌を担当することが多い邦ロックバンドと、本記事ではJO1をアイドルに分類して楽曲の特性を考える。
※JAMとしてJO1をアイドルに分類するのは少々心苦しいが、世間一般的な捉え方としては”アイドル”という表現が一番近い

  • 邦ロックバンドの楽曲

夕方枠アニメの主題歌を担当するのは、やはり邦ロックバンドが一番多いのではないだろうか。
自分も過去見てきた夕方枠アニメ主題歌の90%は邦ロックだったと思う。
※自分調べ

邦ロックバンドがアニメ主題歌を担当する場合、アニメの世界観に合わせて1から作曲されることが多い。
また、基本的にはメンバーご自身で作詞・作曲を行うので、アニメへの思いや考えを反映しやすいのだろう。

邦ロックバンドが主題歌を担当することの良い点としては、
アニメは楽曲によって世界観がより魅力的になり、楽曲はアニメ映像が加わることでより疾走感が増し、双方良い影響を与え相乗効果が生まれていることだと考える。

  • アイドルの楽曲

対して、特に日本のアイドルは自主制作することはなく、
作詞作曲家に楽曲提供いただいくことが多いため、「グループコンセプトにあった楽曲」になっていく。

やはりグループ特有の色というのか、クセが抜けきっておらず、
”グループ楽曲”としてみると非常に良曲なのに、”アニメ主題歌”としてみると唸りたくなることが多かった。

つまり、アイドルが主題歌を担当すると、
どうしても「アニメのために作られた楽曲」ではなく「アイドルの楽曲をアニメに使った」感が出てしまうのだ。

楽曲がアニメをベースとしているか、アイドルがベースとなっているかの違いなのだが、
アニオタとしては割と死活問題であり、アイドルベースになると少々眉間にしわが寄ってしまう。

「your key」はアニメ主題歌として最高である

それを踏まえたうえで、
新曲「your key」はグループコンセプトも残りつつ、アニメ『七つの大罪』の雰囲気も大事にしたのだと伝わるような楽曲だった。

ゴリゴリしていないし、もちろんバラードでもない。
アイドル特有のキラキラ感も感じない。

冒険していくワクワク感や前向きな気持ちと、世界は広いことを感じる爽やか多幸感のある楽曲だった。

聞いていて無性に泣きたくなった。
うまい表現が出てこないのだが、うれし涙が出るような、幸せな気持ちで、ポジティブに泣きたくなる感じである。

また歌詞も世界観と合っていて、OP映像との相性も良いように感じた。

個人的には『ワンピース』で使用されていた、東方神起「share the world」と近しい雰囲気を感じ、とても良かった。

結論、多くの人の目に触れるアニメ『七つの大罪』主題歌として、作品ファンとしても好きになれる楽曲をドンッとあてたJO1チームが素晴らしかった。

アニメ主題歌、特に夕方枠は中々アイドルが取れるようなものではないと思っているため、
今回とても素敵なご縁があったのだなあと1ファンとして嬉しくなった。

そしてその貴重な機会をしっかりとモノにして、良曲を世に生み出してくれてありがとうの気持ちである。

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